最近、私の朝がちょっと変わりました。
「朝ごはん、ちゃんと食べようかな」なんて思う日が増えてきたんです。
理由は、とある1冊の本に出会ったから。
その名も——『午前7時の朝ごはん研究所』。
もうね、タイトルからしてかわいくないですか?
「研究所」って言葉にちょっとワクワクするし、「午前7時」って、まさに一日のスタートラインって感じで。
その時間に、誰かがせっせと朝ごはんの研究をしているって思うと、なんだか優しい気持ちになれるんです。
きっかけは本屋さんでの出会い

この本のことを知ったのは、ふらっと立ち寄った本屋さんでした。
話題のコーナーに平積みされていて、なんとなく気になって手に取ってみたんです。
パラパラっとページをめくった瞬間、もう、おいしそうなごはんの写真に心をつかまれてしまって。
ひとつひとつの料理が、派手すぎないのに、なんだかものすごく魅力的で。
「これ、明日の朝に食べたい!」と素直に思ってしまうようなごはんばかり。
ページの端っこには、手描き風のイラストや、やさしい言葉がちょこんと添えられていて、
なんだか“おいしいだけじゃない、あたたかさ”みたいなものを感じたんです。
思わずその場でレジに持っていってしまったくらい、一目惚れでした。
そもそもこの本、どんな本?
著者は、料理研究家の三原寛子さん。
本の中には、やさしいトーンの文章と共に、暮らしに寄り添うような朝ごはんのアイデアが詰まっています。
がっつり系というよりは、「これなら朝の自分にもできるかも」と思える、ちょっとの工夫で心が満たされるような提案たち。
どれも気張りすぎていなくて、ちょっと眠たい頭のままでもキッチンに立てる感じ。
その「ちょうどよさ」が、すごくいいんです。
忙しい朝でも、無理なくできそうな、ちょうどいいゆるさ。
読みながら「これ、やってみたいなあ」「これなら私にもできそう」って思える内容ばかりでした。

レシピ以上に伝わってくるもの。
この本のすごいところは、「レシピ本」という枠を超えて、暮らしのヒントをもらえるところ。
文章がすごくやさしくて、ところどころに「ちょっと気が抜けるような言葉」が散りばめられているんです。
「朝がしんどい日もあるけど、ちょっと食べると体があたたまって、気持ちも動き出すよ」
そんなメッセージが、静かにじんわり伝わってきて。
特に、疲れているときに読むと、「ちゃんと朝ごはん食べよっかな」と、心がふっと軽くなる。
料理本っていうより、エッセイ本として読んでも癒されます。
あと、季節の移り変わりや、ちょっとした暮らしの工夫についての言葉が、じんわり沁みてくるんですよね。
料理って、ただ食べるためだけじゃなくて、暮らしのリズムそのものなんだなって改めて感じさせてくれます。
この本を読んで変わったこと。
私、実はずっと「朝が苦手」でした。
ギリギリまで寝て、バタバタ支度して、コーヒーだけで出勤…みたいな日々。
でも『午前7時の朝ごはん研究所』を読んでから、朝の過ごし方がちょっとずつ変わったんです。
起きて、簡単なものでもいいから何かを「自分で作って食べる」。
それだけで、不思議とその日一日の気分も上がるし、自分を大事にしてる感覚が増えてくるんですよね。
もちろん、毎日ちゃんとやるのは無理です。寝坊する日もあるし、やっぱりバタバタして終わる朝もある。
でも、「今日は何か作ってみようかな」と思える日が増えたのは、自分にとってすごく大きな変化でした。
そして何より、自分の中の「朝=イヤな時間」ってイメージが、少しずつやわらいでいったような気がします。
「朝ごはん=幸せのスイッチ」かもしれない。
誰かのためじゃなくて、自分のために用意する朝ごはん。
「これを食べたいな」と思って起きる朝って、なんかいい。
そしてその気持ちを、そっと育ててくれるのがこの本。
無理せず、ちょっとやってみようかなって気持ちにさせてくれる。
だからこそ続けられる。
朝ごはんって、ただの食事じゃなくて、一日のはじまりを肯定してくれるものなんだなと感じました。
朝起きるのがちょっと楽しみになる、そんな感覚を味わえるようになったのは、本当に久しぶりのことでした。

本を読む楽しみ、ページをめくるしあわせ
この本の魅力は、写真や言葉だけじゃありません。
装丁や紙の質感、全体のデザインもとても素敵で、「ページをめくる」という行為そのものがご褒美みたいなんです。
やさしい色合いと、余白の取り方、手書き文字の温かさ…。
ちょっと落ち込んだ日や疲れた夜に開いても、「明日はもう少しうまくやれそう」と思えるような、そんな一冊です。
読んでいると「朝をちゃんと迎えるって、こんなに大事なことだったんだ」と思わせてくれる。
朝ごはんはもちろん、生活全体が少しずつ前向きに変わっていく感覚がありました。

最後に。

『午前7時の朝ごはん研究所』は、
「朝ごはんって、ちょっと面倒くさいな…」と思っていた私に、
「朝って、案外悪くないかも」と思わせてくれた一冊です。
料理が得意じゃなくても大丈夫。
むしろ、苦手な人こそ読んでほしい。
見てるだけでワクワクして、
「今度の土曜日はちょっとだけ早起きしてみようかな」って思えるような本です。
朝が苦手な人も、なんとなく生活を変えたい人も、
ちょっとだけ、やさしい朝を始めてみませんか?
というわけで、今日はここまで。
明日の朝、ちょっといいことがあるといいな。
※この記事は個人的な感想を含みます。
気になった方はぜひ、書店やAmazonで『午前7時の朝ごはん研究所』を手にとってみてくださいね!